奈良は日本屈指のパワースポットが集まる場所です。
神社やお寺などを中心とするパワースポットは日本各地に存在しますが、歴史において重要な役割を果たした土地には特に集中する傾向があります。
もちろん古代日本の中心地であった奈良もその中の一つ。そんな奈良最強のパワースポットを紹介します。
奈良は強力なパワースポット!
奈良時代は平城京に遷都された710年をはじまりとし、明確に資料が残っている日本史の中ではかなり初期の時代に属しています。
多くの文化が花開いた平安時代や、武士が誕生した鎌倉時代よりも以前、日本において政治や法律などが確立されていった時代です。
それだけに中国から渡来した文化や、日本古来の土着的な信心が融合し始めた頃の混沌としたムードも併せ持ち、長大な歴史を持つ霊的なスポットが数多く存在しています。
近隣で、より古都としての知名度が高い京都などと比べても、原初的なパワーは奈良のほうが勝っているとも言われます。
そんな日本の信教のルーツとも言える古代からの香りが、奈良のパワースポットの魅力です。
奈良の最強のパワースポット7選!
石上神宮
「石上神宮(いそのかみじんぐう)」は奈良県天理市にある神社で、日本最古の史書である「日本書紀」に伊勢神宮以外で記されている唯一の「神宮」です。
また同書によれば日本最古の神宮とされ、その設立は弥生時代か古墳時代とも言われる日本屈指の歴史を持っています。
主祭神は「布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)」という剣の神様。
建御雷神が葦原中国平定の際に用いたり、神武天皇による東征の際には熊野山中でのピンチを救うなど、日本成立の重要な場面において大活躍をした神様です。
そうした経緯から、仕事の重要な場面で結果を出したい時など、何らかの目標に対して力を発揮したい時にご利益が得られると言われています。
大神神社
奈良県桜井市にある「大神神社(おおみわじんじゃ)」は、三輪山全体を神体山とする神社です。
三輪山はその円錐状のきれいな形状から人工的なピラミッドと噂をされることもあるなど、様々な言われを持つ神秘的な霊山です。
主祭神は大己貴神(大国主命)の化身ともされる「大物主大神」で、稲作豊穣・疫病除け・醸造などを司っています。
また日本神話において最高神である天照大神も、三輪山に古代からあった太陽信仰が起源とする説があり、古代日本における信仰という側面でも重要な地位を占めています。
大物主は国造りにも大きく関わったことから特に産業に関するご利益があるとされ、仕事運を高めたい時にぴったりのパワースポットと言えるでしょう。
東大寺
東大寺と言えば、まず何と言っても「奈良の大仏」と言われる盧舎那仏像でしょう。日本でも最も知られた大仏であり、国宝にも指定されています。
奈良の大仏の建立を命じたのは第45代天皇・聖武天皇で、地震や疫病、戦乱など次々と起こる災難を受け、社会不安を取り除くためとされています。
このことから無病息災、そして現在では安産祈願など人々の心の安定にご利益があります。
また大仏様を収めている大仏殿は「世界最大の木造軸組建築」であり、1000年以上も前に作られた巨大建築の技術力を堪能することもできます。
日常ではあまり接することのない巨大な存在に触れることで大きなパワーが得られることは間違いありません。
法隆寺
法隆寺は、あの聖徳太子が建立されたとされるお寺です。
現存する世界最古の木造建築群であり、この地域にある他の建造物も含めて、世界遺産として登録されていることでも知られています。
五重塔、八角堂など歴史的な建造物の数々は見どころが多いですが、その中でも特に見どころとされるのが聖徳太子のために作られたという金堂の「釈迦三尊像」。飛鳥文化を代表する彫刻とされており、もちろん国宝です。
法隆寺では二十歳で摂政になったとも言われる聖徳太子にあやかって、学業成就のご利益が得られると人気です。
世界的に見ても価値の高い建造物であることから外国人や修学旅行生なども盛んに訪れ、いつも多くの人でにぎわっています。
天河大辨財天社
厳島や竹生島と並んで「日本三大(または五大)弁財天」の一つとされている神社です。
芸能の神様として知られる宗像三女神の一人、「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」を主祭神としており、多くの芸能関係者が祈願に訪れることでも有名です。
弁財天は元々インドの神様で、その後、仏教にも取り込ましたが、さらに日本においては神仏習合によって市杵島姫命と習合しており、その結果としてこの神社も弁財天を祀っています。
弁財天には財宝の神様という側面もあり、芸能だけでなく福徳のご利益を求める人も多くいます。
また空海が植えたとされる樹齢1200年の大銀杏も大迫力で、見どころの一つとなっています。
春日大社
神山とされる御蓋山(みかさやま)の麓にある神社で、768年に平城京の守りと国民の繁栄を願って天皇の勅命により創建されました。
奈良公園の東部に位置し、朱塗りの見事な回廊から見ることのできる原始林の美しさは、季節ごとに来る人の目を楽しませています。
主祭神は藤原氏の氏神である四柱をあわせて春日神と称され、それぞれの神によって異なる様々なご利益がありますが、中でも縁結びのご利益が有名で、神社の周囲を取り囲む静謐な原始林と共にカップルが訪れるデートスポットとして人気があります。
また奈良と言えば有名なあの鹿は、春日神社では神の使いとされており、鹿と触れ合える場所としても知られています。
橿原神宮
日本の初代天皇である神武天皇と、その后である媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめ)を主祭神として祀る神社です。
創建はなんと1890年、明治天皇によるという、歴史ある奈良の中では飛びぬけて新しい神社ですが、日本書紀に記された初代天皇が即位したとされる場所に作られているため、皇族による参拝もあるという由緒正しいスポットでもあります。
後年に作られただけに、広いスペースを巧みに利用したロケーションは素晴らしく、心の落ち着く場所としても人気です。
日本という国を作った初代天皇所縁の地というだけに、勝運・出世・開運といったご利益があるとされ、ここぞという勝負の時に成就を願って祈願に訪れる人も多くいます。
奈良の最強のパワースポットで気をつけるべきこと
奈良は世界遺産に登録されている地域、建造物も非常に多い場所です。
そのため環境を維持することに協力する意識を持つことは、訪れる人にとって大切なものだと言えるでしょう。
傷つけたり、荒らしたりするのはもちろん絶対にいけませんが、それ以外にも、立ち入り禁止の場所や撮影禁止の場所は多いため、事前に確認しておくことも大切です。
由緒ある神聖な場所だけに、神様や仏様に失礼のないよう、常に周囲の環境・人を敬う気持ちをもって、清らかにパワーを浴びられるようにしましょう。
奈良の最強のパワースポットのまとめ
日本のはじまりにおいてとても重要な地位を占める奈良という場所は、建造物の多くも長く重厚な歴史を持つ貴重なものばかりです。
厳かな気持ちを持ちつつ、その特別なパワーを存分に吸収していきたいですね。